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陰を正しく通る

心の話 子育ての話
心の話 子育ての話

 皆さん、こんにちわ。去年に引き続き、今年もかすがの宴まつりに出演させて頂きました。今回の出演は、私にとっては、ハラハラ、ドキドキの出演でした。それというのも、今年に入ってから、子供達には、新しいパート、新しい曲を練習してきたからです。新しい編成での初出演は、新鮮な気持ちでしたが、とても緊張しました。しかし、聞いて頂いた皆さまからの温かい拍手と、子供達の今まで以上のまとまりがあってとても良い演奏が出来たと思います。これからも、出演させていただきながら、子供達と一緒に成長していこうと思います。

 

 子供は、心も体も日々成長していると思います。親は子供が成長をしていく姿を見ながら、子供を信じ、少しづつ子離れもしていかなくてはと思います。しかし、親はいつまでも子供のことが心配で守ってやりたいと思うのは、どの親も一緒ではないかと思います。独り立ちをしていく子供達に、親として何をしてやればいいのかと思います。

 

 天理教では、人生は徳いっぱいであると聞かせられます。徳とは、心の器のことを言います。親神様は、私たち人間に、たくさんの幸せを与えて下さいます。しかし、その幸せを入れる心の器の大きさで、幸せが入る量が決まるということです。ですので、心の器を大きくすれば、幸せもたくさん入るので、人生は心の器を大きくすることを考えればいいのであります。器を大きくすることを「徳を積む」と言っています。

 

 その徳とは人の見ていない陰にあります。人の見ていない陰こそ誠にしておくのです。人の見ていない処こそ自分がよく知っていますし、神様もよく知っています。お陰様という言葉がありますが、その通りで、陰を正しく通ってあれば、人間は何一つ困るという事が起きてこないのです。陰で物を大切にしている人は、物のお与えが充分にあり、陰でお金を大切にしている人はお金が集まってきます。陰で人を助けた人は、大事な時に思わぬ人の援助を受けます。人間は日々、人の見ていない処でどういう通り方をしているか、それが、その人の財産となります。徳と呼ぶものは、その人の陰の力の事なのです。

 

 ですから、子供には親として、良き人との出会いの徳や、より良き人生が歩めるための徳を積ませておくことが、その子の幸せとなります。陰で人の悪口を慎む。陰で親孝行をし、陰で夫を立て、陰で妻をいたわり、陰で人に尽くし、陰で物を大切にする。親の陰での通り方が、子供の徳となっていきますので、陰を正しく通ることを心掛けてはいかがでしょうか。